26歳会社員だ。大学を卒業してから彼女ができず、そろそろ「彼女」…というか「結婚」を意識し始めた。
そこから、出会って1ヶ月で同棲、そしてもう3年目になる幸せなゲイライフを送ることになるなんて、当時は想像もしてなかった。
東京・五反田で一人暮らし。仕事帰りは居酒屋か定食屋で夕飯を食べて、帰宅後はシャワーを浴びて1人で抜いて寝るだけの毎日。
当然、そんな日常に出会いなんてあるはずもなく、少しずつ虚しさを感じてた。
ある金曜日、残業が遅くなりいつもの店が閉まってしまい、仕方なく駅から少し離れたラブホ街の中にある小さな居酒屋に入った。
カウンターがメインの店で、ちょっと高めだけど料理もお酒も美味しい。日本酒を呑みながらほっとひと息ついていたとき、ふと視界に入ったのが――
ショートヘアにメガネ、パーカー姿のかわいらしい女性。ひと目惚れだ。
声をかけるには遠いし、その日は何もできず。ただ、ずっと眺めてた。とにかく、かわいかった。
彼女が席を立って帰るのを見ながら、「追いかけようか」とも思ったが、何もできないまま帰宅。
次の日、とにかく部屋の掃除をした。「いつかあの人が家に来ても引かれないように」と思って。
月曜日、店でちょうど入れ違いになり、火曜日には隣の席に座り、木曜日にはついに話しかけた。
落ち着いた声で、よく笑う人。こちらが適当に話しかけたのに、優しくて気さくに話してくれる。なんと同じ業界で、年齢は1つ下。話しやすいし、共通点も多い。
見た目だけでなく、話し方も趣味も、すべてが自分の好みに刺さった。そして、よく食べ、よく呑む。
それからというもの、夜が楽しみになって、残業ですら「暇つぶし」感覚に。そんな1週間が過ぎた金曜日。
呑み終わる頃合いを見て、ダメ元で「うち来る?」と誘ってみたら、まさかのOK!
「家で呑むの?」なんて言われて、この人、どんだけ呑むんだよって思ったけど、内心めちゃくちゃ嬉しかった。
お店を出た瞬間、彼女が急に抱きついてきて――10cmくらい背が低い彼女の髪からふわっといい香りがしただけで、元気になってしまった。
飲んでたときとは打って変わって積極的で、完全にペースを握られてしまった。
ラブホ街を歩きながら、いくつものホテルを通り過ぎ、入っていく人達も見かける。ちょっと豪華なホテルの前でまた抱きつかれた。
「家に誘うってことは、こういうとこ行きたいってことですよね?」
いや、もう無理。欲には勝てない。「据え膳食わぬは…」の精神で、彼女を抱きしめ返してホテルへ。
迷いなく一番高い部屋を選んで先に進んでいく彼女について行くしかなかった。
部屋に入ると、広くて豪華。ちょっと驚きながら荷物を置いた瞬間、キスされて、動揺しているうちに2回目はディープキス。
舌使いがうますぎて、もう頭が真っ白でやばい。でも、『いやいや、まだシャワーも浴びてないぞ…』。
「えっと…こういうの慣れてる? シャワーとか…どうする?」
「昇進してから忙しくて、こういうの1年ぶりくらい。お先にどうぞ」
キスだけで十分やばかったのに、我に返ってシャワーを浴びに行った。
水を差したかなと気にしながらシャワーを浴びて出てくると、彼女はもうバスローブ姿に。そのまま襲えてしまいそうな雰囲気だったが、交代でシャワーへ。
あんなにかわいい人がシャワーを浴びてると思うと、ドキドキして時間が一瞬に感じた。
出てきた彼女を見て、『あ、やっぱり胸ないな』と思ったけど、『いや、かわいいからいいか』と気にしないことに。
それより、自分の“元気すぎるモノ”がバスローブからはみ出しそうで、それが気になって仕方なかった。
ベッドサイドに腰かけると、再びキス。そして、太ももにまたがって押し倒された。
もう彼女にされるがままだったが、、、
……あれ? 太ももに何か当たる。バスローブの紐か?と思って足を動かすと、芯がある感触。パニック状態だ。
思わず肩を持ってちょっと引き離した。
「ごめん、すごく失礼だけど……女性だよね?」
「え?」
「え?」
「化粧もしてないし、胸もないし、服装も見た上で声かけてきたと思ってた」
「え、マジで」
「ほら、付いてるよ」
けっこうでかいモノをしれっと見せてくれた。毛は薄め。
「気づいてなかったんだ。ごめん。……やめとく?」
頭が真っ白に、時間が止った。この一週間、ずっと楽しかった。かわいい、体目的だったわけじゃない。。。いろんな思いが駆け巡る中で出た言葉は、
「男初めてだけど……大丈夫?」
「えっ、いいんだ。よろこんで」
そう言われて、また押し倒されてキス。耳を舐められて、思わずビクッとした。
耳もとで
「はじめてなら、おもちゃとかあるといいね」
そう言って、おもちゃのメニューを見始めた。
「このホテル、品揃えいいね。バイブも種類あるし、最初は目隠しとかあるといいかも」
嬉々として選んでいく彼女?いや彼を見て、呑むのと同じで行動も豪快だなと思った。
ただ、選びすぎじゃないかな。バイブ3本にローター、アイマスク、ローションとけっこういってて、ちょっと引いてた。
「これぐらい出すから気にしないで」
呑み代もだが生活費すごそうな彼だ。
おもちゃが届くまで、さわられながら首から乳首、脇やお腹と性感帯を探すかのように色々なめられた。気持ちいい時間なのに、一瞬でおもちゃを持ってきてくれるんだ。
おもちゃを開けながら嬉々としてる笑顔もかわいい。
ローターの電源を入れて乳首や裏筋に当てられたりしたが、なめてもらう方が何倍も良かったので、「舐めてほしい」と言うとスイッチが入ったようにローブを脱いでフェラが始まった。
ジュボジュボ、すごい気持ちいい。彼女とやってたときより何倍も気持ちよく感じる。
舌をはわせるように先っぽから裏筋、玉までツーーとなめられてる感覚がやばかった。そのまま、足を持ち上げられて玉裏からおしりに。
「はぅ」
おしり舐められるのってこんなに気持ちいいの知らなかった。
すごい舐められてる。舌使いがスゴいと酔いしれてたら、うつ伏せに寝かされた。
ヒヤッとしたヌルヌルと一緒に指が!!俺入れられるの?動揺したが、彼の独壇場になってる今はもう任せるしかない、まないたの上の鯉だ。
「まずは一番小さいの入れてみよっか」
バイブだろうか、おしりにヌルっとした感じと、刺さってる感じが入り交じってた。そして、ウィィーーンと鳴りはじめる。
「なにかお腹から出そうな感じとかある?」
「痛くもないし、大丈夫だよ」
「あ、痛さもだけど、……うんちとかの感じとか」
「大丈夫そう」
「痛くないなら、今日はこのままやろっか」
刺し変えられた。太くなったのがわかるし、ウィーーン音も大きくなった。そのまま、仰向けに転がされて、また乳首をなめてくれた。おしりに何か入ってるし、しごかれながら乳首なめられるとか、もう訳がわからない初体験。
きもちよすぎて「ぁあー」ちょっと高い声が出てしまった。しごくのは絶妙で、いかせてはくれない。もう快感が続き過ぎてヤバイ。
ときどきバイブを抜き差ししながらむっちゃなめられてたら、3本目に刺し変えられた。
痛みもないし、気持ちよさがやばくて触られなくても限界迎えそうだった。
「そろそろ初めてのフェラやってみよっか」
はい? いや、そうか。まだ、彼が男で、今から犯されそうになってる自分をうまく受け止められてなかったが、そんなことは気にしないかのように、目の前に彼の大きなモノが近づいてくる。
「大丈夫、まずはちょっとなめてみよ」
どんどん近づいてくるモノを一気にくわえた。よく分からないが、口の中で前後するように自分なりに動かしたら、やさしく頭をなでられて、すごい嬉しい気持ちだ。
徐々に頭を軽く押えられて、動かす範囲を教えてくれる。気持ちよかったかはわからないけど、なでなでされるのうれしい。
「心の準備はできた?」
ちょっと不安だったけど、うなずいた。
口から抜かれゴムを付け始めるのを見て、このでかいのが入るのかって実感がわいてきたが、やっぱ不安。
自分はアイマスク付けられ、足を広げて膝を曲げられると、バイブが抜かれた。
彼の上半身がのしかかってきて暖かく、ギュっとされた。ちょっと気を抜いたら、太く暖かいモノが入ってきた。
「痛くない?」
「大丈夫」
不安だったけどまったく痛くなかった。体がくっついたままの感触が良くて抱きしめてた。彼の腰がゆっくりと動き、なにか出し入れされてる感じが続いたが慣れていく。セックスをこんなにゆっくりしたことなかったし、なんか幸せだ。
抱きしめてるのを離すと、彼の動きが止った。自分でアイマスクを外すと、やっぱかわいい彼が目の前に。ちょっと目が合うと、喉仏からあごをちょっとなめてキスをしてきた。さすがにもう我慢できない。
「あの、もうヤバいっす」
一瞬考えた顔をしたけど、体をちょっと離すと一気に腰を振り始めた。激しい。おしりに体が当たってくる感じがスゴい。
「あぅ、あぅ」
彼が奥まで入れて少し止り、手でしごこうとした瞬間だ。
「いっくぅ」
髪まで届く大発射。
やさしくキスしてくれた。
気持ちよすぎて、今逝ったのに堅いままビクンビクン物欲しそうに彼のお腹を叩く感じで暴れまくってる。
体を少し立てると、足を持ち上げられた。ビクンビクンしてるのを見下ろすかのように全身見られてるのがわかる。はずい。そして始まる激しい腰の動き。
彼の顔を見あげながら、全身見られてるのにも興奮してる。そして、奥まで入りおしりと腰が密着する瞬間に「あぅ」自然と声が漏れてた。
そんなに時間は経ってないはずなのに、、
「やばい、出そう」
ゆっくり力強くパンって音が聞こえてきそうな腰の振りに変わると、興奮しすぎて
「あぁぁ」
しか言えなく果てた。脈打ちながらドクドクと白いのがお腹の上にいっぱい出てくる。そして、2回目は脈打つのと合せておしりが締るのがよく分かった。
ドクドク出ているときに、彼が少し腰を動かすと少しのけぞり止った。彼の緊張が完全に溶けた感じの顔かわいい。
少し落ち着くと彼がおしりから抜いてくれた。
ゴムを外していっぱい出た白いものを見せると、そのままお腹に出して俺のと混ぜた。遊んでるちゃめっ気ある顔もかわいいぞ。
満足したのか、軽くキスをしてくれて完全に解放された。
時計を見ると朝の6時前だ。セックス5時間以上やってたのか。
「初めてなのに、こんなに幸せなセックス初めてだった。ありがとう」
「よかった。すごい気持ちよかったよ」
そんなことを言いながら、お風呂のお湯を入れて一緒に入った。
汗も生臭いのもいっぱいでこんなの初めて。何もかも体験したことない一夜になった。
「これからどうする?ここで軽く寝る?それとも君の家に行く?」
「さすがに起きれないと思うから帰りたいかな。家に来ても寝るだけだしどうしよ」
「せっかくだし僕の家に来なよ。ここからすぐだから」
初めて聞く「僕」。繁華街の端とはいえけっこう駅近で近いとかどう言うこと?いろいろ興味がわいて行くことにした。
服を着てホテルを出ると外は明るい。そしてホテル代すべて彼がカードで払ってた。
すぐだった。なんかでかいマンションに着くとすたすたと入っていく。マジですか。
3階の一室は、でっかいリビングにでかいソファーとテレビ。なんかかっこいい部屋だった。
「家のベッドより寝心地良さそうなソファーなんだけど」
「ソファーで寝落ちは今の所ないかな」
よくわからない会話をしてるうちにお茶を入れてくれて、ちょっと落ち着いた。
「えっと、こんなこと言って良いか悩むけど、親が金持ちとか?」
「ここ賃貸だよ。普通に給料で払える範囲かな。」
居酒屋といい、ホテルといい、さすがに気になる。同じ業界とは聞いてたがどこに勤めてるのか聞くと、大手の外資だ、なんなら年収約3倍らしい。納得した。
「俺主夫になってもいい?」
「さすがにそれは、まずは付き合うところからでは?」
ごもっともなわけで、こんな出会いからほぼ毎日のように会い、翌月には同棲を決めた。
ちなみに、かわいい彼に入れたのはこれから半年後だ。長かった。
性別は関係ない。幸せなら良いよねと今は思ってるし、たぶん女性ではもう満足できない。
そんな感じでもう3年付き合ってて幸せだ。
こんな話しを読んでくれてありがとう。
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